一度使ったら便利すぎてやめられない「ブレーキホールド機能」を知っていますか?
私は、2014年からブレーキホールド機能を愛用していますが、この当時はほとんど認知されていない機能でした。
その後、輸入車や高級グレードの国産車に搭載されるようになり、ここ数年では輸入車・国産車ともに搭載車が続々と増え、2022年現在では軽自動車にも標準装備されるほど多くの車種で採用されるまでになりました。
今や定番化しつつあるブレーキホールド機能について、詳しくご紹介しています。
この記事でわかること
- ブレーキホールドとはどんな機能なのか
- ブレーキホールド機能の搭載車種の一覧情報
- ブレーキホールド機能の使い方
- ブレーキホールド機能のメリットとデメリット
- 【国産車向け】ブレーキホールド機能を自動ONのままにする方法
ブレーキホールド機能とは?
ブレーキホールド機能とは、停止中にブレーキペダルを踏んでいなくてもブレーキが維持できる機能で、「オートブレーキホールド」「ブレーキホールド」「オートホールド」などと呼称が様々ですが、基本的な機能は同じです。
エンジンがONの状態で車が完全に停止するとブレーキホールド機能が作動し、作動中はブレーキペダルから足を離しても停止状態を維持し続け、アクセルペダルを踏むと自動的に解除されます。
オートマ車の場合は、ドライブにギアが入っている時はブレーキを踏んでいないとクリープ現象により車が動いてしまいますが、完全停止後にブレーキホールド機能が作動している間はクリープ現象は起こりません。
トヨタや日産の場合は、VDCで停止状態を維持→3分以上経過すると自動的にパーキングブレーキがかかる仕組みですが、BMWの場合はブレーキホールドの作動と同時に自動でパーキングブレーキがかかります。
このように、メーカーや車種によって細かな仕組みが異なります。
ブレーキホールド機能は補助機能の一部に過ぎないため、万一の事態に備えて足はブレーキペダルの上に添えておきましょう。仮に、ブレーキホールド作動中にアクセルペダルに足を置いた状態で追突された場合、アクセルを踏み込み急発進してしまうため非常に危険です。
ブレーキホールド機能の使い方
ブレーキホールド機能には、ボタン式とペダル式がありますがほとんどのメーカーがボタン式を採用しています。
ボタン式の場合
センターコンソール付近に設置されている専用ボタンでブレーキホールド機能のON・OFFを切り替えます。
国産車では、エンジンをOFFにするとブレーキホールド機能も自動的に解除されてしまうため、エンジン始動後に毎回ボタン操作をしてONにしなければならない車種がほとんどです。(トヨタやスバルなど)
輸入車の多くは、エンジンをOFFにしても手動で解除するまでブレーキホールド機能が作動し続けるため、国産車の仕組みよりも利便性が高いと言えます。(BMWやボルボなど)
ペダル式の場合
メルセデス・ベンツや一部のポルシェの場合は、ペダル式のブレーキホールド機能が採用されています。
ペダル式の場合は、停止後にブレーキペダルをぐっと奥まで踏み込むことで、ブレーキホールド機能が作動する仕組みです。
ボタン式とは異なりブレーキホールド機能のON・OFFの操作が必要ないものの、ブレーキの踏み込みが甘いと作動しないことがあり、ガクッと急ブレーキのようになってしまうので注意が必要です。(メルセデスやポルシェオーナーなら一度は経験があると思います。)
どちらの仕組みにおいても、ブレーキホールド機能がONの状態かつ作動中には、メーターパネル内に「ブレーキホールド機能がONになっていること」「ブレーキホールド機能が作動中であること」のサインがそれぞれ表示されるので、勘違いを起こさないように常に確認するクセをつけると良いでしょう。
ブレーキホールド機能のメリットとデメリット
ブレーキホールド機能の最大のメリットは、ブレーキを踏み続けることによる疲労が軽減されることです。
メリット | デメリット |
---|---|
ブレーキを踏み続けることによる疲労が軽減される(長い信号待ちや渋滞など) 停止中の身動きが取りやすくなる(駐車券が取りにくい時などに、万一ブレーキから足が離れてしまっても動かないので安心) | 細かい切り返し時などでは、いちいちブレーキホールドが作動して鬱陶しい場合がある(ボタン式の場合) |
ブレーキホールド機能は非常に便利な機能ではありますが、過信せずにあくまでも補助機能の一部として使用し、安全確認やルール・マナーを守って運転してください。
ブレーキホールド機能の搭載車種一覧
国産車のブレーキホールド搭載車
トヨタ
車種 | 装備 |
---|---|
アルファード | ・全グレード標準装備 |
ヴェルファイア | ・全グレード標準装備 |
ヴォクシー | ・全グレード標準装備 |
カムリ | ・全グレード標準装備 |
カローラ | ・オプション装備:ガソリン車G-X ・その他全グレード標準装備 |
カローラ クロス | ・全グレード標準装備 |
カローラ スポーツ | ・全グレード標準装備 |
カローラ ツーリング | ・オプション装備:ガソリン車G-X ・その他全グレード標準装備 |
NEW クラウン | ・全グレード標準装備 |
センチュリー | ・標準装備 |
ノア | ・全グレード標準装備 |
ハリアー | ・全グレード標準装備 |
ライズ | ・標準装備:Z / G(ハイブリッド車) ・その他設定なし |
ランドクルーザー | ・全グレード標準装備 |
ルーミー | ・標準装備:カスタムG-T / カスタムG ・その他設定なし |
ヤリス クロス | ・全グレード標準装備 |
bZ4X | ・標準装備 |
C-HR | ・全グレード標準装備 |
MIRAI | ・全グレード標準装備 |
RAV4 | ・全グレード標準装備 |
RAV4 PHEV | ・全グレード標準装備 |
レクサス
車種 | 装備 |
---|---|
IS | ・全グレード標準装備 |
ES | ・全グレード標準装備 |
LS | ・全グレード標準装備 |
RC | ・全グレード標準装備 |
LC | ・全グレード標準装備 |
UX | ・全グレード標準装備 |
NX | ・全グレード標準装備 |
RX | ・全グレード標準装備 |
LX | ・標準装備 |
マツダ
車種 | 装備 |
---|---|
MAZDA3(セダン / ファストバック) | ・全グレード標準装備 |
MAZDA6(セダン / ワゴン) | ・全グレード標準装備 |
CX-3 | ・全グレード標準装備 |
CX-30 | ・全グレード標準装備 |
CX-5 | ・全グレード標準装備 |
CX-60 | ・全グレード標準装備 |
CX-8 | ・全グレード標準装備 |
MX-30 | ・標準装備 |
ホンダ
車種 | 装備 |
---|---|
アコード | ・標準装備 |
インサイト | ・全グレード標準装備 |
ヴェゼル | ・全グレード標準装備 |
オデッセイ | ・標準装備:ハイブリッド車 ・設定なし:ガソリン車 |
シビック | ・全グレード標準装備 |
ステップワゴン | ・全グレード標準装備 |
フィット | ・全グレード標準装備 |
CR-V | ・全グレード標準装備 |
Honda e | ・全グレード標準装備 |
N-BOX / N-BOX カスタム | ・全グレード標準装備 |
N-ONE | ・全グレード標準装備 |
N-WGN / N-WGN カスタム | ・全グレード標準装備 |
日産
車種 | 装備 |
---|---|
アリア | ・全グレード標準装備 |
NEW エクストレイル | ・全グレード標準装備 |
キックス | ・全グレード標準装備 |
サクラ | ・全グレード標準装備 |
セレナ | ・標準装備:e-POWER ハイウェイスターV / e-POWER ハイウェイスターG / ハイウェイスターV ・オプション装備:e-POWER XV / XV ・設定なし:X |
デイズ | ・標準装備:ハイウェイスターX プロパイロットエディション / ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション ・その他設定なし |
ノート | ・全グレード標準装備 |
ルークス | ・標準装備:ハイウェイスターX プロパイロットエディション / ハイウェイスターGターボ プロパイロットエディション ・その他設定なし |
スバル
車種 | 装備 |
---|---|
インプレッサ スポーツ | ・全グレード標準装備 |
インプレッサ G4 | ・全グレード標準装備 |
ジャスティ | ・全グレード標準装備 |
ソルテラ | ・全グレード標準装備 |
フォレスター | ・全グレード標準装備 |
レヴォーグ | ・全グレード標準装備 |
レガシー アウトバック | ・全グレード標準装備 |
XV | ・全グレード標準装備 |
WRX S4 | ・全グレード標準装備 |
三菱
車種 | 装備 |
---|---|
ekクロス | ・オプション装備:G / T ・設定なし:M |
ekクロス スペース | ・オプション装備:G / T ・設定なし:M |
ekクロス EV | ・全グレード標準装備 |
ekスペース | ・オプション装備:G / T ・設定なし:M |
ekワゴン | ・オプション装備:G ・設定なし:M |
アウトランダー PHEV | ・全グレード標準装備 |
エクリプスクロス | ・設定なし:M ・その他全グレード標準装備 |
エクリプスクロス PHEV | ・全グレード標準装備 |
デリカD:5 / デリカD:5 アーバンギア | ・全グレード標準装備 |
ダイハツ
車種 | 装備 |
---|---|
アルティス | ・全グレード標準装備 |
タフト | ・全グレード標準装備 |
トール | ・標準装備:カスタムGターボ / カスタムG ・オプション装備:Gターボ / G |
ロッキー | ・標準装備:ハイブリッド車 / Premium G(ガソリン車) ・その他設定なし |
輸入車のブレーキホールド搭載車
メルセデス・ベンツ
車種 | 装備 |
---|---|
全車種 | ・全グレード標準装備 |
BMW
車種 | 装備 |
---|---|
1シリーズ | ・全グレード標準装備 |
NEW 2シリーズ アクティブツアラー | ・全グレード標準装備 |
2シリーズ (クーぺ / グランクーぺ) | ・全グレード標準装備 |
3シリーズ(セダン / ツーリング) | ・全グレード標準装備 |
4シリーズ(クーペ / カブリオレ / グランクーペ) | ・全グレード標準装備 |
5シリーズ(セダン / ツーリング) | ・全グレード標準装備 |
7シリーズ | ・全グレード標準装備 |
8シリーズ(クーペ / カブリオレ / グランクーペ) | ・全グレード標準装備 |
X3 | ・全グレード標準装備 |
X4 | ・全グレード標準装備 |
X5 | ・全グレード標準装備 |
X6 | ・全グレード標準装備 |
X7 | ・全グレード標準装備 |
i4 | ・全グレード標準装備 |
i7 | ・全グレード標準装備 |
iX | ・全グレード標準装備 |
iX3 | ・全グレード標準装備 |
Z4 | ・全グレード標準装備 |
アウディ
車種 | 装備 |
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A3 / S3 / RS3 | ・標準装備:RS3 / S3 Sportback ・その他全グレードオプション装備 |
A4 / S4 / RS4 | ・全グレード標準装備 |
A5 / S5 / RS5 | ・全グレード標準装備 |
A6 / S6 / RS6 | ・全グレード標準装備 |
A7 / S7 / RS7 | ・全グレード標準装備 |
A8 / S8 | ・全グレード標準装備 |
Q2 / SQ2 | ・全グレード標準装備 |
Q3 / RS Q3 | ・全グレード標準装備 |
Q5 / SQ5 | ・全グレード標準装備 |
Q7 | ・全グレード標準装備 |
Q8 / SQ8 | ・全グレード標準装備 |
TT / TT RS | ・標準装備:TTS / TT RS ・その他全グレード標準装備 |
フォルクスワーゲン
車種 | 装備 |
---|---|
アルテオン(セダン / シューティングブレーク) | ・全グレード標準装備 |
ゴルフ | ・全グレード標準装備 |
ゴルフ ヴァリアント | ・全グレード標準装備 |
ゴルフ トゥーラン | ・全グレード標準装備 |
シャラン | ・全グレード標準装備 |
ティグアン | ・全グレード標準装備 |
パサート(セダン / ヴァリアント / オールトラック) | ・全グレード標準装備 |
T-ROC | ・全グレード標準装備 |
ボルボ
車種 | 装備 |
---|---|
全車種 | ・全グレード標準装備 |
キャデラック
車種 | 装備 |
---|---|
エスカレード | ・全グレード標準装備 |
CT5 | ・全グレード標準装備 |
BMWのブレーキホールド機能
現在乗っているBMWのブレーキホールド機能をご紹介します。
電動パーキングブレーキの下にある「AUTO H」と書かれたボタンでブレーキホールド機能のON・OFFを切り替えます。
BMWのブレーキホールド機能はエンジンのON・OFFに関係なく、一度ONにしたら手動で解除するまでONの状態が継続されるシステムになっているため、付け忘れることがなく利便性が高いです。
ブレーキホールド機能がONになっている時は、メーターパネル内に「AUTO H」と表示され、ブレーキホールド作動中はパーキングブレーキがかかっていることを示す「P」マークが表示されます。
アクセルペダルを踏むとブレーキホールドが解除されます。
BMWのブレーキホールド機能はとても優秀でホールドがかかる瞬間のショックはほとんどなく、急勾配の坂道などでもしっかりと停止状態を維持できます。
現在購入から4年目になりますが、ホールドがかからなかったり発進時に後退したことは一度もありません。
メルセデス・ベンツのブレーキホールド機能
BMWの前に乗っていたメルセデス・ベンツでは、ボタン式ではなく停止後にブレーキを奥に踏み込むことでブレーキホールド機能が作動するペダル式でした。
ブレーキホールド機能が作動している間は、メーターパネル内の中央に「HOLD」と表示され、発進時はボタン式と同様にアクセルペダルを踏むだけです。
ペダル式の場合は、ブレーキホールド機能のON・OFFを切り替える必要がないことと、停止後にブレーキペダルを踏み込む動作がなければ作動しないので、勘違いが生じにくいことがメリットです。
ボタン式・ペダル式の両方を使用した経験としては、どちらでも慣れてしまえば使用感に全く問題はありません。
国産車でもエンジン始動時に自動ONにできる!?
国産車のブレーキホールド機能は、一度エンジンを切るとブレーキホールドも自動的にOFFになってしまうため、毎回エンジン始動後にいちいちONにする必要があり、煩わしいと感じるドライバーの声もあります。
しかし、市販されている「オートブレーキホールドキット」を取り付けることで、国産車でもエンジン始動時にブレーキホールドを毎回ONの状態でスタートさせることが可能です。
設置や取り扱いについては自己責任となりますが、販売会社によっては取付サポートデスクや1年保証などのサービスがあるので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
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